2017-10-21 薄荷色の日 私は砂時計を見ている 陽の当たる窓際に置いてある砂時計 不可逆な時間を可逆的に測る砂時計 クオーツのように透き通る秋の光線 薄い薄荷色に縁取られた揺蕩う焦線 ポプリは君の香り 私はプラムを齧り 君は静かにページをめくる 薄荷色の風が流れ込み 私はたまらず窓を閉める 最後の一粒が柔らかな砂丘に降り 私はカモミールティを注ぐ 君は砂時計見ている 私は君を見ている