言の葉の火葬場

心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく、書いて、吐いて、そうしてどこにもいけない、言葉達をせめて送ってあげたい。そんな火葬場。

bisque doll

透き通る磁器の肌

紅く燃える薔薇色の唇

夜空を写したガラス玉の瞳

朝露でたっぷりと濡れたまつげ

 

I'm your father.

微笑んでおくれ、夜の森の静けさで。

 

I'm your mather.

泣いておくれ、蜜の様に甘い声で。

 

You are the daughter.

ただ、一握りの感情も持たぬまま、この世に産まれてきたお前を、誰が責められようか。

 

笑うことも、泣くことも叶わぬ、不憫な私の愛おしい娘よ。私の罪とお前の不幸をともに火に焚べよう。心配しなくてもいい、怖くはない。腕が焼け落ちるまで、しっかりお前を抱いているから。